毎年9月20日から26日まで動物愛護法によって定められた「動物愛護週間」。国民の間に広く動物の愛護と適正な飼養についての理解と関心を深めましょう、ということが目的となっております。この時期は各自治体やオンラインで動物愛護に関するイベントが開催されております。ご興味のある方はぜひお出かけください、きっとまだ間に合います!
さて、私は昨日、地元の愛護センターで開催されたフェスティバルにボランティアで参加してきました。
10時開始だったのですが、その前に収容されている動物たちのお世話を終わらせ、フェスティバルの受け入れ準備をいたします。昨年は台風接近が危惧されていたため直前で中止が決定されたので、コロナ禍を挟んで4年?5年?ぶりくらいの開催です🐈
私の担当は、参加する子供達が収容わんことふれあい体験をする、そのわんこのハンドリングを担当しておりました。このようなふれあい体験は、さまざまな動物のイベントで行われるとても一般的なものかと思います。
そのわんこは、元々野生味が強くお外を走り回ることが大好きな中型の雑種犬なのですが、人に対しても優しく接することのできる大人しい子です。ただ、これは収容されて約2年強、さまざまな訓練や愛情持ってお世話してきた職員さんの努力に負うところが大きいのです。
そのようなわんこでも、やはり見知らぬ人が(子供達が)周囲を囲み、かわるがわるその手をわんこの顔の目の前に出してきて唐突に頭や背中、脚などを触ってくる…これはとても苦しく辛いことです。自分の身に置き変えればわかるかと思います。自分よりも数十倍も大きなうるさい動物に囲まれ、大きな手でバンバン叩かれる(感覚的には叩かれる、が適当でしょう)。こんな怖いことはありません。また事故防止のために口輪をしてもらっていたのですが、呼吸も苦しそうで、それを取ろうとして少し暴れる様子もありました…
限界を感じた職員さんの配慮で、それ以降はまた別のフレンドリーなわんこに代わりイベントは無事終了しましたが、考えることは多くありました。
笑い声や大きな声、わんこに対するあらゆるストレス要因が溢れる中でこのような体験は本当に意味があるのか?子供たちに命の大切さ、命の意味を学んでもらうだけの対価として、このわんこの受けるストレスは釣り合っているのか?
本当に教えるべきは、ふれあいによって受けるストレスがわんこにとってどれだけ強く、辛いものであるということを教えて初めてその意味を持つのではないか?
公に動物の福祉を守るべき場所で行われるイベントだからこそ、動物たちの視点、動物たちの立場にたった内容にして欲しかったと思いました😔
動物介在教育の問題点として「動物の現場には教育のプロがいない。教育の現場には動物のプロがいない」そのような中で行われる動物たちを使ったプログラムは一から見直す時期にあるのではないか?朝日新聞の太田匡彦記者のお言葉が心に刺さります。
イギリスのRSPCA(英国王立動物虐待防止協会)には動物を使わず、ぬいぐるみと学習シートを用いた動物介在教育プログラムがあると聞きます。また、そのプログラムを参考に奈良県にある「うだ・アニマルパーク」では動物を使わない教育プログラムを数年かけて完成させました(朝日新聞digital 2022年7月1日)
このような取り組みがこの先、さまざまな場所で広がってくれるよう、私自身も啓発に取り組んで行きたいと思います🐈🐶